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2017.11.29

#RESULTS

日本男子の田㔟監督「最後は神様が味方してくれたかな」

「『勝ちに不思議の勝ちあり』という言葉がありますけど、あれだけツキがない中で逆転できたのは本当に不思議ですね」。男子団体準決勝を戦い終えてから一夜明けて、田㔟邦史監督は試合を振り返った。

 

「フランス戦の後で、オーダーについては少し考えましたが、韓国も日本も3番は必勝だと分かっていた。フランスの3番と韓国の3番が、同じ左腕で似たようなタイプだったので、フランス戦3番で髙見は負けましたが、少し戦術面を含めて修正すれば、カバーできると感じた。オーダーを変えずに戦うと決めました。選手は必ず取らなければならないところで、しっかり取ってくれました。

 

韓国戦はトップ田中が、2ゲーム目を1−11で落とす中、最終ゲームまで持ち込む頑張りを見せてくれた。最初の1、2ゲーム目は安に対する戦い方がまだわかっていない部分があった。最終ゲームは出足の3本、チャンスがあったボールで決めにいこうとしてミスが出て、それが痛かったですね。でもチームとしては良い流れを作ってくれた。安宰賢はチキータが少なくて、フォアでレシーブをして、チャンスボールはすかさずフォアハンドで狙う。そのフォアの体勢に入るのが非常に速いんです。少しでもつないだボールは一本で盛り返してくるので、それは日本選手も見習うべき部分でしょう。

 

ラスト田中については、3ゲーム目の9−10でのエッジかサイドか微妙なポイントは、最終的には審判の判断だから気にするなと言った。でもあの一本だけじゃなかったですからね。国際大会でずっとベンチに入ってますけど、これだけツキのないベンチは初めてじゃないかと思いました。ポイントがほしいところで6本、7本くらいネットインやエッジがあった。しかもゲームカウント1−2の4ゲーム目、5−7から田中はフォア前を2本連続でネットミスした。正直、もうやることがなくなった状態からの逆転でした。

 

あれだけアンラッキーな場面が続いても、表情にも態度にも出さず、我慢した田中の人間性が最後に出た。最後は神様が味方してくれたかなと思います。田中はどんな状況でも、どんな相手でもガッツを出して最後まで諦めない。そういうプレーはもちろん団体戦にも向いているし、強くなる要素のひとつじゃないかなと後ろで見ていて思います」(田㔟監督)