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2024.02.20

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【世界卓球】伊藤美誠、充実の練習で汗を流す。「みんなすごく良い状態、チームという感覚になってきた」

  • 後輩の張本美和らに積極的にアドバイスを送る伊藤美誠

大会5日目の2月20日、ともに第1ステージを4戦全勝で終え、1位通過を決めた日本男女チームは会場での調整練習で汗を流した。午後に練習会場で練習を行い、笑顔でボールを打ち合っていたのは伊藤美誠。練習パートナーとして帯同している長﨑美柚(木下グループ)や井絢乃(中国電力ライシス)と実戦さながらの質の高いボールを打ち合っていた。

 

練習終了後、ミックスゾーンで取材に応じた伊藤の表情は明るかった。第1ステージを振り返り、「すごくチームの雰囲気も良かったと思いますし、もちろん私自身は試合をしていたほうが楽しいというのはありますけど、ベンチにいても楽しい部分がいっぱいあった。チームという感覚にだんだんなってきたなと感じます」と語った。

 

ベンチでは年下の張本美和選手らにアドバイスをする姿もよく見られる伊藤。「渡辺監督も『アドバイスしてね』と最初から言ってくださったので、自然とアドバイスできるというか、監督がアドバイスしている間に私が言っちゃうこともあるんですけど」と笑顔でコメント。「すいませんとは思いながらも止まらなくて、でも監督はそれでいいよと選手ファーストでやってくれるので、私たちもすごくやりやすい」(伊藤)。

 

2016年の世界卓球団体戦クアラルンプール大会から代表入りを果たし、日本チームでは男女を通じて最多の4回目の世界団体代表となる伊藤。特に自分と同じ15歳で世界団体代表入りを果たし、同じタイミングで団体代表としてオリンピックに臨む張本美和には、共感するところも多いようだ。

 

「わたしは逆転勝ちもするし、逆転負けもするという波の激しいタイプでしたけど、張本選手は心がすごく安定している。昨日のブラジル戦も、1ゲーム目の4−9から挽回して勝つことができたのは落ち着いているというか、大人だという感覚ですね。私からアドバイスもしますけど、選択肢を増やしてあげる感じで、『あとは任せるよ〜』というくらいが良いと思います」(伊藤)

 

伊藤がその成長に期待を寄せる、15歳の張本美和

 

2月8日の日本選手団の公開練習では、「パリオリンピックまでに世界ランキング1位を目指す」と新たな目標も口にした伊藤。「選考レースの2年間は国内に集中していたので、ちょっと視野が狭まってしまった感じ。今はやっと『世界を見られる』という感じです。それが自分らしいなとすごく思います」(伊藤)。15歳にしてオリンピックメダリストととなり、世界の卓球界を賑わせてきた「MIMA ITO」は、豊富な経験を後輩たちにフィードバックしながら、再び世界へ向かって疾走している。