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2021.09.17

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ナショナルチーム新監督に田㔟邦史氏、渡辺武弘氏が決定

  • 東京五輪では金メダルを獲得した水谷(右)・伊藤ペアのベンチコーチとして活躍した田㔟氏(©ITTF)

  • 女子監督に就任した渡辺武弘氏(©JTTA)

公益財団法人日本卓球協会(JTTA)は、9月11日(土)、2021年度第2回理事会をオンラインで開催した。
終了後、同じくオンラインで、星野一朗専務理事、宮﨑義仁強化本部長がメディア取材に応じた。
その中で、宮﨑強化本部長は、オリンピック・パリ大会に向けた強化の一環として男女ナショナルチーム(NT)の新監督を理事会で推薦、承認・決定されたことを発表した。その要旨と、新監督のコメントを紹介する。

 

JTTAは、東京2020後のNT新監督を推薦するための「次期NT監督推薦プロジェクト」を立ち上げ、検討を重ねていた。その結果、同プロジェクトは、男子チーム監督に田㔟邦史(たせい くにひと/39歳)、女子チーム監督に渡辺 武弘(わたなべ たけひろ/59歳)を理事会に推薦、理事会はこれを承認した。オリンピック2024パリ大会に向けて、新NTが10月1日、始動する。

会見で、宮﨑強化本部長は「監督推薦プロジェクトで設定した評価項目のうち、特に重要な6項目(以下別記)について一番得点の高かった候補が、渡辺さんと田㔟さんで、推薦順位1番となりました。そして、現倉嶋、馬場両監督の近くで、今の体制を十分引き継いで、選手にストレスなく強化ができるという点でも、このお二方が最適という評価でした。人柄、合宿参加時の選手への対応の仕方も、このお二方は大変素晴らしいという評価です。プロジェクトは、他の候補の皆さんに対する評価と大きな差を認めて、田㔟さんと渡辺さんを推薦することで決まりました。文句の付けようがないということです」と説明した。

新監督の任期は、2021年10月1日~2025年3月31日となる。

NT監督に求められるものとして6項目あり、資質については16項目あるが、今回の発表では割愛された。

1.公認コーチ、指導者、卓球コーチと3つ以上の有資格者。

2.国際競争力を向上させる指導力がある。

3.年間約240日以上をNTの事業に従事できる。

4.選手に対して指導実績がある。

5.各種の監督経験、監督経験年数、監督としての実績。

6.NT監督の資質を持っている。

 

発表に続き、新監督が登場し、各々、抱負を語った。

■男子チーム監督 田㔟 邦史(男子NTコーチ・男子ジュニアNT監督)

「倉嶋さんがこれまで積み上げて来たものを継承しながら、新しい良いチームを作っていきたいです。

最大の目標は、打倒中国!そして、オリンピックでの金メダル獲得です。

チーム作りで大事にしたいことは、結束力、そして団結力です。その中で競争の激しい厳しいチームにしていきたいです。先日の世界選手権ヒューストン大会の選考合宿では、だれが選ばれてもおかしくないくらいの良い勝負でした。そういった厳しい戦いを勝ち抜くには、強い気持ちがないと生き残っていくことは難しいのではないかと思います。

これまで、何度も強化合宿を繰り返してきましたが、それを変えずに続けていきたいです。

そして、いまの時代に求められるものは、選手とのコミュニケーション。

倉嶋さんが力を入れてきたことを継続していきます」

 

■女子チーム監督 渡辺 武弘(中部大学教授・女子NTヘッドコーチ)

「馬場さんが良い流れを作り、選手が頑張ってきてくれたので、その流れを引き継いでいきます。

女子もパリオリンピックでの金メダルが目標です。東京大会では団体が銀メダル、伊藤美誠選手がシングルス銅メダルを獲得しましたが、どちらも中国に敗れたので、やはり打倒中国が最大の目標です。

女子の場合は、若手にも大変優秀な選手が多数いるので、全体的にレベルアップ出来るよう頑張っていきたいです。

東京オリンピックでは、伊藤・石川・平野が、各々チームを組んで強化しました。また、社会人や大学生も母体がしっかりと選手をサポートしているので、母体と密にコミュニケーションを取りながら、強化していきたいです。

これまでも、合宿で日々練習に打ち込みながらレベルアップをしてきました。今後開かれる国内選考会で切磋琢磨して、だれもがオリンピック代表のレベルになれるよう準備をしていきたいですし、してほしいと思います」