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2021.09.07

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丁寧選手現役引退 「夢に向かって進む」 北京大学で体育修士課程に入学

2016年リオデジャネイロオリンピック卓球女子シングルス金メダリストの丁寧選手が引退を表明した。

“丁寧”と聞けば、左腕から繰り出される豪打と特異なしゃがみ込みサービスを思い浮かべる卓球ファンは多いだろう。

世界中のプレーヤーの前に高い壁として立ちはだかり、また、目標でもあり続けて来た丁寧選手。世界の卓球界を長年けん引してきた、その功績に感謝と賞賛を、そして、丁寧選手の新しい人生にエールを送りたい。

 

 

▼ WTTホームページで報じられた丁寧選手引退についての記事抜粋を以下に紹介します。
英語原文を意訳したものです

*文中敬称略

 

中国の丁寧が、現役引退を表明した。

リオオリンピックでは金メダルに輝き、世界選手権では3度のシングルス優勝経験を持つ丁寧は、26年間の選手人生に区切りをつけ、北京大学の体育修士課程に入学した。

 

「私は、卓球に26年間を費やしてきた、どの瞬間も大切な瞬間だ。2016年には、リオオリンピックで金メダルを獲得した後、グランドスラムを達成した。閉会式では旗手を務めた時には何とも誇らしかった」「卓球は私に、どん底でも調子の良い時でも、勇気の大切さを教えてくれた。夢を実現するための道は平坦ではない。誰も無敵無敗ではいられない。敗北や逆境に直面した時に勇気を出して、諦めそうな時こそ努力する。いつか目標にたどり着くのだと心にとどめておく。それは、スポーツにおいて勝敗以上に大切なものだ」と、これまでの選手人生を丁寧は振り返った。

 

今後の学生生活については、

「今日は、北京大学の学生として最初の日!今から私は『アスリートの丁寧』ではなく『学生の丁寧』になる。中国のことわざにあるように、勤勉は無限の知識の海を導く唯一の武器だ。私はこれからも、努力と持続力を持ち続け、これまでとは違う形でスポーツ界のために努力する。

人生は万華鏡だ。無限の可能性に満ちている。アスリートとしての私の章は終わったが、新しい旅に出、新しい挑戦に挑み、今日から夢に向かって進む」と、意気込みを語った。

 

また、「中国卓球チームの、私を導いてくれたコーチと、ともに戦ったチームメイトに感謝したい。愛している!最愛の家族とファンにも感謝している。私と共にこの道を歩き、最高の人間にしてくれたみんなの長年のサポートに感謝している」と、これまでの想いを語った。

 

中国卓球協会会長・劉国梁は、その決断について、

「今でも、丁寧が引退について初めて話した時のことを思い出すことができる。彼女はとても悲しみ、涙を流していた。私も似たような経験をしたアスリートだったため、非常に共感できた。彼女が良く考えた末での決断だと信じている」と語った。

 

李孫ヘッドコーチは、

「特に女子キャプテンになってから、丁寧の前向きな態度は、チームにいつもいい影響をもたらしていた。毎日の練習や生活で、彼女は言葉や行動を通して、若い選手たちに、いつもすばらしい影響を与える役割を担っていた。彼女の精神と態度は、全ての若いプレーヤーが見習うべきだ」と丁寧を称賛した。

 

チームメイトだった張怡寧(アテネ、北京オリンピック女子シングルス金メダリスト)は、

「丁寧の卓球選手としてのキャリアは終わるが、学生として、人生の新しい章でも活躍すると信じており、これまでと変わらず彼女をサポートするつもりだ」と語った。

 

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