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2021.01.18

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倉嶋洋介男子代表監督 全日本選手権大会総評

  • 倉嶋洋介監督(写真は2020年1月、東京五輪代表発表会見)

全日本選手権大会終了後、日本男子代表の倉嶋洋介監督が会見に応じた。

 

■大会を振り返って

コロナ禍の中で、いつもと違う全日本選手権だった。
ベスト4の選手の顔ぶれを見ても、森薗、及川、吉田は海外リーグでも10年近くやってきた。海外リーグは、ものすごく悪い環境が多い。床が滑ったり、10時間移動後にすぐ試合、冷暖房の聞かない会場、観客がいない中での試合とか、そういう経験が、こういう結果に結びついているのではないか。
ベスト4に残った選手が心技体と粘り強さがあったのではないかと実感した。

 

■五輪代表・丹羽孝希について

オリンピック代表の丹羽は、プレー、内容自体はそこまで悪くなかった。
敗れた相手の田中も海外で強豪サムソノフ選手を倒すくらいの力を持っているので、1、2本で流れが変わって負けてしまうことはある。

 

■五輪代表・張本智和について

張本は、コロナ禍の影響で、半年以上、自宅で自粛生活をしていたので、はっきり言うと、まだ戻ってきていないというのが正直な感想。オリンピックまで時間がないので、この後、Tリーグはあるが、しっかりとした強化をしていかないといけないと思っている。

 

■優勝の及川瑞基について

及川は、ここ1、2年でものすごく力をつけている選手で海外経験も豊富。国際大会でもランキングの高い選手に勝っている。今回も吉村真晴、張本に勝って優勝したことは非常に評価出来る。決勝で、森薗が勝ちかけていたが、最後まで自分のペースで慌てないでプレー出来たことが、最後、逆転劇につながった。

 

■準優勝の森薗政崇について

森薗は、2016年に世界選手権ダブルスで銀メダリストに輝いてから、シングルスで勝ちたいという気持ちをもって、合宿を通しても、自分の進化を常に追い求める選手。強くなるにはどうしたらよいかを、この1、2年、常に迷っていたが、進化させようとする思いがようやくまとまってきたのが、この全日本につながってきた。

 

■オリンピックに向けて
今、経済とコロナ対策がアクセルとブレーキのたとえで言われる。僕らにとっては、強化することにアクセルを踏んで、また、コロナ対策ではブレーキを踏む。僕らも、この繰り返し。
今は国際大会に出かけて帰って来ると、2週間の自主隔離をしなくてはいけない。
そこでも練習が出来ない。強化の部分で、どうすることも出来ないことが多く起きている。
どういう風に強化をしようというイメージは持っているが、そういうことを出来る環境を整えていかなくてはいけない中で、悩みながらやっている状況だ。
ただ、代表選手たちとは、しっかりとコミュニケーションをとりながら、こういう厳しい状況でもどのように強化していけばいいのか、目指すのかをしっかりと話し合って、やっていきたい。