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2020.05.23

#INFO

用具を知って、ステップアップしよう~ラケット編~②

  • バイオリンカーボン

  • 剛力

昭和22年創刊、この5月に800号を迎えたニッタクニュースのバックナンバーから編集部がピックアップしてお届けするページです。

 

ボールを打ち返すラケットとラバー。自分に合った用具選びをすること、自分に合った用具を知ることは、上達していく上でとても大切なことです。「え?そうなんだ。」「ねぇねぇ知ってる?」とつい知り合いに話したくなってしまうことを紹介しちゃいます。

前回、板の構成でラケットは大きく3つに分けられる、と紹介しました。今回はみなさん気になる「特殊素材」について紹介します。

 

特殊素材は1種類ではない。様々な素材が存在

「カーボンラケットに変えて、飛ぶようになったけど、コントロールがしずらくなった」

「もう少し柔らかい素材にすればコントロール出来るようになりますか?」という会話を耳にすることはないでしょうか。
カーボン、と言われても、様々な種類が存在します。
ニッタクでは8種類の特殊素材を採用しています(2020年5月現在)。
柔らかい素材?硬い素材?って一体なんのことだろう、と思っている方も少なくないはず。
特殊素材について、以下に、その特色を紹介しましょう。
※〈主な代表ラケット〉と合わせて、2020年春総合カタログから引用・抜粋

 

【ハイスピードタイプ ①~③】

①「ケブラー®カーボン」
ケブラー®のマイルドな打球感とカーボンを組み合わせた素材。高反発でスピード性能がありながらも、スイートエリアの広いラケットを実現。

 

②「グラカーボン」
ADカーボンとグラスファイバーの組み合わせで、スピード性能が高く、しなりを重視した素材。薄い板厚でも威力が出しやすいラケットに仕上げる。
〈主な代表ラケット〉馬龍カーボン

 

③「FEカーボン」
炭素繊維1000本の束を用いたカーボン素材。スピード性能が高くしなやかな弾みが特徴。フィーリングを兼ね備えたラケットに仕上げる。

 

【スピードタイプ④~⑥】
④「FEケブラー®カーボン」
炭素繊維1000本の束を用いたカーボンにケブラー®を組み合わせた素材。しなやかで安定感のある弾みが特長。アウターに配置しても木材の打球感を損なわず、フィーリングを兼ね備えたラケットに仕上げる。
〈主な代表ラケット〉馬龍カーボン3

 

⑤「バサルト」
玄武岩(英語:バサルト)が原料の繊維。ソフトフィーリングだが、高いスピード性能を持ち合わせている。
〈主な代表ラケット〉バサルテックアウターインナー

 

⑥「ケブラースピード」
ケブラー®を加工し硬化させることで、ケブラー®のマイルドな打球感をそのままに、よりスピード性能をアップ。桧との相性が良い素材。
〈主な代表ラケット〉テナリーフェルク

 

【+αスピード&安定タイプ⑦⑧】
⑦「ケブラー®」
球離れが早い素材ではなく、スイートエリアを拡大させることが主な目的。カット用ラケットに多く使われる。マイルドな打球感が特長。
〈主な代表ラケット〉ティルナ

 

⑧「極薄カーボン」
高い強度を誇るカーボンを薄く加工し、比較的軽量に。コントロール性能が高く、より木材の感覚が手に伝わる素材。

 

ご紹介のように、特殊素材、と言っても様々。これからは、ただ「カーボンラケット」と一括りにするのではなく、●●を搭載したカーボンラケットを使っている、というように、具体的な素材に着目し、自分に合った素材をみつけてステップアップしよう!

~豆知識~
そもそもカーボンラケットのように開発されたのだろうか。歴史を探っていくと、な、なんと!!1978年に我がニッタクが、「ニッタク・カーボンラケット」という商品名で世界初のカーボンラケットを発売している。意外と知られていない事実。これ、ちょっと自慢したくなりますね。

 

1978年頃、ニッタクニュースに掲載された広告