マンスリースペシャル
第28回アテネオリンピック
Games of The XXVIII Olympiad, Athens 2004

柳承敏が金メダル  中国全種目制覇ならず
第28回アテネオリンピック卓球競技は8月14日から23日までガラチホールにて開催された。
20日に行われた最初の決勝種目の女子ダブルスでは王楠・張恰寧が優勝し、中国が一つ目の金メダルを獲得した。
2位は韓国の李恩実・石恩美、3位は中国の牛剣峰・郭躍であった。

21日の男子ダブルス決勝では馬琳・陳紀(中国)が高礼澤・李静(中国香港)を倒した。
3位にはメイス・ツグウェル(デンマーク)が入り、銅メダルを獲得した。

22日は女子シングルス。
張恰寧(中国)が決勝でキム・ヒャンミ(朝鮮)を倒し、念願のビッグタイトルをついに獲得。
3位決定戦は金(韓国)がリ・ジャウェイ(シンガポール)を破った。

最終日の23日。
男子シングルス3位決定戦では王励勤(中国)がワルドナー(スウェーデン)を4-1で破り銅メダル。
決勝では柳承敏(韓国)が王皓(中国)を競り合いながらも4-2で下し金メダリストに輝いた。

10日間にわたり開催されたスポーツの祭典オリンピックが幕を閉じた。 次回はまた4年後、北京で開催される。

<男子シングルス>金メダリスト
柳承敏 (韓国)
男子シングルスを制したのは、韓国の柳承敏だった。
第3シードに位置し、初戦の相手は日本の松下浩二。
ここは得意のカット打ちでしのいだ。
4回戦の蒋膨龍とのペンドラ対決は最終ゲームにまでもつれ込んだが、気迫のプレーで突破した。
準々決勝はサムソノフを倒した梁柱恩。
立ち上がりから堅さが見え、2ゲーム先取されたが、3ゲーム目からぺ一スを取り戻した。
準決勝はワルドナーに対し臆することなく攻めきった。
そして迎えた決勝。
王皓に対し、終始、プレッシャーをかけるすばらしいプレーで最後まで押し切った。
'88ソウル大会の劉南奎に続く、韓国から2人目の男子シングルス金メダリストに輝いた。

<男子シングルス>銀メダリスト
王晧 (中国)
準決勝では王励勤を破り決勝に進んだのだが、惜しくも優勝を逃した王皓(中国)。
決勝はほぼ互角の展開であったが、やや堅さが見られ、競り合ったゲームをものにできず敗退した。
オリンピック決勝という舞台では、圧倒的な力を誇る選手でもプレッシャーがかかるものだが、この敗戦を来年の世界選手権上海大会で晴らすことを期待する。

<男子シングルス>銅メダリスト
王励勤 (中国)
準決勝の同士打ちで王皓に敗れたが、ワルドナーとの3位決定戦で勝利し、銅メダルを獲得した王励勤(中国)。
準決勝までは順調に実力を発揮して勝ち上がってきただけに、優勝かと思われたが、同士打ちではナーバスになり、実力を十分に発揮できなかったのが残念。しかし、上海出身の王励勤には来年再び大舞台が用意されている。


<女子シングルス>金メダリスト
張怡寧 (中国)
女子シングルスは王楠が敗れた段階で、張怡寧の独壇場となった。
準々決勝のボロシュには1、2、3ゲームをジュースながら4-0で仕留めた。
準決勝の金には1ゲームを落としたが、危なげないプレーを見せた。
そして、決勝。
キム・ヒャンミをまったく寄せつけず4-0で圧勝。
しかし、楽勝ムードとなっても張怡寧は最後の1本を取るまで気を抜くことはなかった。
その瞬間はやってきた。
両手を高々と振り上げガッツポーズ、そして投げキッスを連発。
満面の笑みを会場内に振りかざした。
ビッグタイトルに見放され続けた張怡寧の念願が叶った瞬間だった。
<女子シングルス>銀メダリスト
キム・ヒャンミ(朝鮮)
中国の牛剣峰を倒すと、勢いにのりシンガポールのツァン、リ・ジャウェイを連破。
見事に決勝進出を果たした。
<女子シングルス>銅メダリスト
(韓国)
ダブルスでは3位決定戦で惜敗したが、シングルスでは逆に辛勝し銅メダル獲得。
カットでも世界に通用するところをみせた。


<男子ダブルス>金メダリスト
馬琳・陳 (中国)
馬琳・陳(中国)が男子ダブルスで優勝を遂げたが、その道のりは決して簡単ではなく、初戦から決勝戦まで接戦の連続の末につかんだ栄冠だった。
中国として金メダルを獲って当り前というプレッシャーに打ち克ち、二人の意地と誇りで戦い抜いた。


<男子ダブルス>銀メダリスト
高礼澤・李静(中国香港)
男子ダブルスで見事に銀メダルを獲得した高礼澤・李静。
第2シードとなり、中国とは反対側のパートとなった運もあったが、そのチャンスを見事にものにした。

<男子ダブルス>銅メダリスト
メイス・ツグウェル(デンマーク)
ワルドナー・パーソンを倒して準決勝に進出。
中国ペアには敗れたが3位決定戦でロシアのマズノフ・スミルノフを下し、デンマークに初のメダルをもたらした。
ラリーでの左右のコンビネーション、先手をとる台上プレーが光った。


<女子ダブルス>金メダリスト
王楠・張怡寧 (中国)
最初の決勝種目となった女子ダブルスは準決勝の同士打ちで牛剣峰・郭躍を破った王楠・張怡寧(中国)が決勝では韓国の李恩実・石恩美を破り、手堅く優勝を飾った。
昨年の世界選手権で優勝し、今回も優勝候補の大本命ということで文句のつけようがない優勝だった。


<女子ダブルス>銀メダリスト
李恩実・石恩美(韓国)
中国ペアと反対側に入った韓国ペアが準決勝に勝ち進み、李恩実・石恩美が金・金福来を破り決勝進出。
優勝こそならなかったが、銀メダルを獲得した。

<女子ダブルス>銅メダリスト
牛剣峰・郭躍(中国)
女子ダブルスの3位決定戦はメダル争奪戦にふさわしい大試合となった。
牛剣峰・郭躍が攻め込むが、韓国ペアがすばらしいディフェンスで対抗。
一進一退で最後まで予断を許さぬ展開だった。わずかに牛剣峰・郭躍がまさり僅差で勝利。


聖地で生まれた新たなワルドナー神話
世界のスーパースター「JOワ…ルドナー」がオリンピックの舞台に帰ってきた。
その序曲は、4回戦の馬琳戦。
ワルドナーは馬琳に対して分が悪く、まして馬琳は今大会優勝候補にあげられていた。
その馬琳を全盛期をほうふつさせる快心のプレーで破ったのだ。
そのテクニックはまさに神業のごとく、会場にいたすべての観客を魅了した。
そして圧巻だったのは準々決勝のボル戦。
計算尽くされたプレーでボルにぺースを握らせず、心理的に追い込んだ。

ダブルス準々決勝では試合中に腰を治療するほど痛めていたが、そのギリギリのコンディションの中でできる最高のプレーを見せてくれた。
しかし、さすがのワルドナーも準決勝では柳承敏に敗れ、3位決一定戦では王励勤に敗退。
バルセロナの金、シドニーの銀に続くメダル獲得はなし得なかったが、馬琳戦、ボル戦は観ていたすべての人々に卓球の醍醐味と感動を与えた。
惜しくもメダルは獲得できなかったが、最も印象を与えたプレーヤーは間違いなくワルドナーであっ一たと言えよう。この大舞台では選一ばれし者が活躍するのだと改めて思い知らされた。


マンスリースペシャルは NITTAKU NEWS より抜粋してウェブ上で公開しています。
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